海老原靖は、1976年、茨城県に生まれた。 2001年に東京芸術大学大学院美術研究科絵画専攻(油画)を修了し、現在は東京を拠点に活動を続けている。
幼い頃から映画に親しんでいた海老原の作品には、映画そのものやハリウッド子役などの煌びやかな世界がモチーフとして取り入れられている。
1年半ぶり2度目となる本展で展示される新作は、『ホーム・アローン』で主役を演じたマコーレー・カルキンをモチーフとしたシリーズの集大成となる、タロットカードの「愚者」から「世界」までを描いた22枚の連作である。華やかな世界で消費されていく人物が、使い捨てられる玩具とともに描かれ、刹那的な美として表現されている。
また、2017年7月1日には、映画、メディアアートの専門家としてさまざまな活動をしているステファン・サラザンのキュレーションによる、ビデオ・メディアアート・シリーズ「N'SYNCH」が行われる。海老原のテーマと関わりのある映像を扱った上映会及びディスカッションを行う予定なので、こちらも要チェックだ。