• HOME
  • MAGAZINE
  • NEWS
  • REPORT
  • 冬の季節を彩る新作も。ロンドンの新スペースでデイヴィッド・ホ…

冬の季節を彩る新作も。ロンドンの新スペースでデイヴィッド・ホックニーの個展が開催中

ロンドンのギャラリー、アネリー・ジューダ・ファインアート(Annely Juda Fine Art)では現在、新スペースのオープンを記念し、デイヴィッド・ホックニーの新作を含む展覧会を開催している。イギリスの寒くて暗い冬にぱっと明かりを灯すような、カラフルで力強い作品を鑑賞しようと、連日多くの人が訪れている。

文=坂本みゆき

ヴィンセントの椅子とゴーギャンの椅子 2025 ©️David Hockney

暗い季節を鮮やかに彩る新作の数々

 「パリでもまだ公開されていない幾つかの、とてもとてもとても新しい絵画」。これが今回のデイヴィッド・ホックニーの個展タイトルだ。その名の通り、過去6ヶ月間にロンドンのスタジオで制作された本邦初公開の作品群を中心に展示している。

 本展が開催されているアネリー・ジューダ・ファインアートは、1968年にロンドン・フィッツロビア地区にあるトツナム・ミューズにオープンした、およそ半世紀の歴史を持つ画廊だ。90年にメイフェアのニューボンドストリートへ移転し、このたび、さらにハノーヴァー・スクウェアへと拠点を移した。

 新たなスペースは、国の歴史的建造物に指定されているジョージ王朝様式の建物内に位置している。2フロアにわたる展示スペースと特徴あるガラスドームの天井が印象的だ。今後は、創業者であるアネリーの息子で1968年の創業当初からディレクターを務めるデヴィッド・ジューダと、2003年よりギャラリーに勤務するニーナ・フェルマンが運営を担う。

 ホックニーは、同ギャラリーでもっとも多く展示を行っているアーティストのひとりであり、個展は今回で14回目となる。

「逆遠近法」の集大成となる作品群