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「藝大取手コレクション展 2025」(東京藝術大学大学美術館 取手館)レポート。取手の藝大美術館が再始動。地域に開かれたコレクション展【2/4ページ】

 藝大での学びの特徴のひとつに、卒業制作の一環として描かれる自画像がある。取手館および取手収蔵棟には、この自画像が収蔵され始めた1898年頃から、現在に至るまでの卒業生の自画像が約7000件も収められている。

 ひとつ目のセクション「自画像:1925→2025」では、この自画像を1925年、1975年、1993年(取手キャンパス開校後初の卒業年)、2025年といった4つの時代に分けて展示。100年間の変遷を俯瞰できる構成となっており、フォーマットや表現方法に時代性がはっきりと表れている点も興味深い。

展示風景より、「自画像:1925→2025」。来館する周辺地域の人々にもわかりやすいよう、すべての作品に解説がつけられている点からも、本展への意気込みが感じられる
展示風景より。1994年に竣工した取手館が、のちに増設される予定であったこともこの模型から読み取れる