「不和のアート:芸術と民主主義 vol. 2」(東京藝術大学大学美術館 陳列館)開幕レポート
東京藝術大学大学美術館 陳列館で開催の「不和のアート:芸術と民主主義 vol. 2」が3日間の会期をスタートさせた。6月16日まで。
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東京・上野にある東京藝術大学大学美術館 陳列館で開催の「不和のアート:芸術と民主主義 vol. 2」が3日間の会期をスタートさせた。6月16日まで。
今回のこの展示は、国際社会の急激な変容を受け、芸術と民主主義の関連性について議論する場として一時的に設けられた緊急企画だ。2022年5月に本企画のvol.1が開催されたが、それは、新型コロナウイルス感染拡大、同年2月に始まったロシアによるウクライナ侵攻、またそれ以前から拡大しつつあったレイシズムや暴力による政治的弾圧、少数民族の迫害などの状況にアートがどのように関わることができるのかを考えるために実施されたものであった。vol. 2でも、激化するイスラエル・パレスチナ情勢をはじめ、各国で起こる先述の状況に対してアートの関わり方を探るものとなっている。
参加作家・プロジェクトは、Watermelon Alliance、DJ Sniff、藤嶋咲子、さすらい姉妹、Punk! The Revolution of Everyday Life、The Rebel Riot、高崎英樹、久保田徹、レオニダス・マルティン、Larissa Wang、DANNY JIN、ドキュ・アッタン、ピオトル・ブヤック、イネス・ジャスミン、Visit Palestine Project、砂守かずら、ほか。
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会場1階では、10の映像作品を上映しているほか、藤嶋咲子によるインタラクティブな作品などが展示。2階ではパレスチナに関するポスター展示や、パレスチナの犠牲者の名前を読み上げながら赤い涙を描く抗議活動「Tears for Palestine」が紹介される。
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この企画における肝は、芸術と民主主義の関連性について「議論すること」。そのため会場には、ひとりもしくは複数人で考えるためのスペースや関連企画が用意されている。世界的に広がるこれらの状況に対しアートが何を為すことができるのか、もしくは為すことができないのか。アートを介するからこそ受け取れるものは何なのか。屋外でのアクティヴィズムのみならず、屋内の落ち着いた環境だからこそ向きあえる事象があるはずだ。
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