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アートホテル「楽土庵」。民藝と現代アートを通じて富山の「土徳」を受け取る旅へ

楽土庵のエントランスでは、芹沢銈介による屏風、ジャスパー・モリソンの照明などが宿泊客を出迎えてくれる
砺波平野の散居村を見下ろす
楽土庵。宿泊費の2パーセントが散居村保全活動の基金になるなど、地域がもつ本来の豊かさを受け継ぐために様々な取り組みを行う
玄関の奥では、椅子に座った立礼のお点前によるお茶で到着した宿泊客をもてなす
ロビーには、ピエール・ジャンヌレがチャンディーガルの都市計画のためにデザインしたラウンジチェアが並ぶ
「紙」の入口に飾られているのは、神谷麻穂による陶芸作品
「紙」の室内では、イサムノグチの「AKARI」とポール・ケアホルムのラウンジチェア「PK22」が迎えてくれる
この時の床の間の掛け軸は、芹沢銈介によるもの。しつらえは季節によって変わる
「絹」の客室。この地で最後の1軒となった絹織物機業が織った絹で覆われた壁と天井には、光と影が柔らかく浮かび上がる
「絹」の床の間には、棟方志功が版画で表現した河井寛次郎の詩集「火の願ひ」の1枚を表装した掛け軸と新羅時代の壺を飾る
さりげなく李朝のウサギの置物が置かれ、ウサギが跳ね躍る棟方の掛け軸の版画と呼応する
調湿機能の高い土壁を採用した「土」の客室では、林友子が敷地内の土を採取して制作したコミッションワークを設置。その前には、河井寛次郎と濱田庄司の作品。楽土庵に設えられた作品の多くは、購入することも可能だ
「土」では、ハンス・J.ウェグナーのデザインによるソファとピエール・ジャンヌレをコーディネート
「土」のテラスは壁に開閉できる窓が設らえられており、水田と遠くの山の景色を眺めることができる
内藤礼《ひと》
内藤礼《color beginning》(2021)
併設されたレストラン「イルクリマ」では、地元の豊かな食材を用いたイタリア料理のスタイルで、富山の土徳を表現する
ブティック「水と匠」では、ホテルで使用される器や民藝にまつわる製品なども販売。写真は、土に水を加えたクリーム状の化粧土で装飾して焼き上げる「スリップウェア」の技法を駆使した柴田雅章の作品
棟方志功の版画作品も展示販売。2023年は棟方の生誕120年にあたり、富山県美術館から青森県立美術館、東京国立近代美術館へと巡回する「生誕120年『棟方志功展』」が開催される
楽土庵
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編集部