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日本を代表するふたりのコレクターが語るアート収集。「生きる執念みたいなもの」

東京・天王洲に位置する「WHAT MUSEUM」で開催中の大林コレクション展「Self-History」の関連イベントとして、現代アートコレクター・大林剛郎と高橋龍太郎によるトークイベント「Collector’s Talk」が1月27日に開催された。その様子をレポートする。

大林コレクション展「Self-History」展示風景より、左からローレンス・ウィナー《A LOT MORE》(2019)、ハンス=ペーター・フェルドマン《100 Jahre(One Hundred Year)》(1998-2000)

 東京・天王洲に位置する現代美術のコレクターズミュージアム「WHAT MUSEUM」が、現在開催中の大林コレクション展「Self-History」の関連イベントとして、現代アートコレクターである、公益財団法人大林財団理事長・大林剛郎と精神科医・高橋龍太郎によるトークイベント「Collector’s Talk」を1月27日にライブ配信形式で開催した。

 同館は、寺田倉庫が作家やコレクターから預かっているアート作品を公開する芸術文化発信施設として2020年12月にオープンしたミュージアム。「倉庫を開放、普段見られないアートを覗き見する」というコンセプトをもとに、作家の思いや作品を収集するコレクターのこだわりを作品とともに展示し、アートとの出会いの場を創出することを目指している。

「Collector’s Talk」より、左から児島やよい、高橋龍太郎

 トークイベントに登壇したのは、大林コレクション展「Self-History」でコレクションの集大成とも言える約40作家の作品を公開した大林剛郎と、同館のオープニングを飾った「-Inside the Collector’s Vault-解き放たれたコレクション」展で作品を公開した高橋龍太郎。モデレーターはキュレーター・ライターの児島やよいが務めた。

別会場からオンラインで参加した大林剛郎

 冒頭では、ふたりのコレクターがそれぞれのコレクション展のテーマや展示構成について解説。高橋コレクションは日本の現代美術にフォーカスしており、作家の最初期の作品や「自分にとって心酔する中堅作家たちの新しい試み」を集めることによって大きく特徴づけられる。いっぽうの大林は、建築ドローイングや建築模型からコレクションを築きはじめ、現在は国内外の現代アーティストの作品を精力的に収集している。

 互いの展覧会に対する感想や印象について、大林は「日本の現代美術をここまで追いかけているコレクターはほかにいない。私がもっとも尊敬するコレクターのひとりである高橋先生のコレクションは、まさに日本の現代美術史と言えるものだと思う」と評価しつつ、次のように話した。

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