京都・東寺を舞台に「チームラボ 東寺 光の祭 -TOKIOインカラミ」が開幕。音と光で世界遺産がアートスポットに
世界遺産である京都の東寺を、チームラボがインタラクティブなアートに変える「チームラボ 東寺 光の祭 -TOKIOインカラミ」が開幕した。会期は9月19日まで。
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チームラボが京都の世界遺産・東寺をインタラクティブなアートに変えるプロジェクト「チームラボ 東寺 光の祭 -TOKIOインカラミ」が開幕した。会期は9月19日まで。
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今回のプロジェクトの舞台となる東寺は、創建から1200年を経た日本一の木造塔である国宝・五重塔を擁し、空海によって真言密教の根本道場となった真言宗の総本山だ。今回のプロジェクトでチームラボは、この伝統的な寺院の姿をそのままにアートの舞台とすることを試みた。
会場に入ると、「ovoid」と名づけられた、発光する卵型のオブジェが木々の間にいくつも並んだ展示《自立しつつも呼応する生命と呼応する木々》が目に入る。「ovoid」は、人に押されたり風に吹かれたりして倒れると立ち上がりながら光の色を変えるようにプログラムされている。さらにこの「ovoid」の光の変化に呼応するように、周辺の木々も色を変えていく。会場にいる人々の動きが、空間全体に影響するインスタレーションだ。
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「ovoid」の群を抜けると、今度は空中に浮遊する光の球体が来場者を迎える。この《浮遊する、呼応する球体》は、球体に人が触れて色が変わると、周囲の球体も鮮やかに変化する。
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球体の森の先には八嶋殿が鎮座している。八嶋殿は東寺建立より前からこの地を守護している神を祀った寺内の社で、その背後には五重塔がそびえる。この八嶋殿と五重塔の境界に設置されているのが、線の集合によって平面のレイヤーをつくりだす作品《具象と抽象-八島社と五重塔の狭間》だ。プログラムによってリアリタイムで描かれ続けるこの線は、人々が作品内に入ることで新たな線を自動生成していく。
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東寺の本堂である金堂は、あらゆる病から人々を守ると言われている薬師如来と日光菩薩、月光菩薩を本尊として祀っている。この金堂の壁面で展開されるのが、チームラボが設立以来続けている「空書」による作品《金堂の反転無分別》だ。
書の墨跡が持つ深さや速さ、力の強さを空間に立体的に構築しながら、二次元の壁面に投影し回転している。本作はすべて同一方向に回転しているが、視覚的には左回りにも右回りにも見えるようになっている。
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金堂に隣接する講堂の壁面に投影されるのは《講堂に咲く増殖する無量の生命》と名づけられた作品。春夏秋冬の花々が誕生して増殖し、やがて枯れて散っていくさまが投影される。これらの花々の姿も自動生成されるもので、二度と同じ姿を見ることはできない。
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瓢箪池の水面には《瓢箪池に浮遊する呼応するランプ》が浮かんでいる。各ランプは人の動きや風によって輝きが強くなり、さらにこの光がほかのランプにも伝播していくようになっている。
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また、五重塔の周囲の木々の作品《呼応する木々》も、周囲の作品から伝播してきた光によって有機的な明滅を行う。別の場所で誰かが作品に触れた動きが連関することで、木々全体がダイナミックな作品となっている。
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夜の世界遺産が、音と光によって新たな姿へと変化する「チームラボ 東寺 光の祭 -TOKIOインカラミ」。多くの人が楽しめるアートイベントとしてだけではなく、京都駅東南部エリアにつくられる新たな複合文化施設の契約候補事業者にも選ばれたチームラボの、京都という町に対するプレゼンテーションとしても楽しめる。