ガラスを通して「身体」と向き合う。女性作家6名による「BODY / DRESS」展開催

ガラスを用いた作品制作を行う女性作家による、「身体」をテーマとしたグループ展「BODY / DRESS」が、石川県能登島ガラス美術館で開催される。会期は7月15日〜10月22日。

イ・ブル 出現(部分) 2001 クリスタル、ガラスビーズ、ポリウレタン / ポリ塩化ビニール、ステンレス・スチール 金沢 21 世紀美術館蔵撮影=中道淳/ナカサアンドパートナーズ 画像提供=金沢21世紀美術館

 石川県能登島ガラス美術館で開催される「BODY / DRESS」展は、ガラスを用いて作品制作を行っている女性作家に焦点を当てた展覧会。「ガラス工芸」という枠組みにとらわれず、「身体」という普遍的なテーマのもと、女性にとってもうひとつの皮膚ともいえる「ドレス」を表現した作品を紹介する。ガラス作家以外の作品や、異素材の作品も同時に展示し、ガラスという素材に様々な角度から光を当てる。

言上真舟 Dance of a poetry. 2014 車の窓ガラス 作家蔵 撮影=Hironori Tsukue

 出品作家は、若手のガラス造形作家からベテランの美術作家まで、幅広い6名。割れたガラスを用いたハイヒールやドレスのシリーズで知られる言上真舟、神話上のイメージやサイボーグなどを装飾性の強い作品で表現するイ・ブル、異素材との組み合わせによる未知の生命体のような作品で「国際ガラス展・金沢2016」の大賞を受賞した広垣彩子など、多彩な表現を行う作家たちが集まる。

広垣彩子 Katharsis 2011  ガラス、ミクストメディア 作家蔵

 展示空間は、ケース内展示を極力少なくし、天井からの吊り展示や大型作品のインスタレーションをメインに、ガラスのもつ透明感や輝きを直接体感できる構成となる。荘厳な甲冑のような装飾、おびただしい数のガラス粒の集積、つなぎ合わされたガラス片など、ひりひりするような皮膚感覚をも呼び起こすような作品を通し、ただ美しいだけではない、新たなガラスの魅力を発見できるだろう。 

編集部

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