東日本大震災から10年を迎えた今年、再制作や作家アーカイヴの構築、アーティストに聞く作品と時間の関係、震災の記憶を継承する取り組みまで、現代において作品や活動を未来に残すための方法な実践を紹介した『美術手帖』4月号特集「アーカイヴの創造性」。これに関連した連続トークイベントがオンラインで開催される。
第1回(5月26日)には、特集内の企画「修復家の仕事 入門講座」を担当した田口かおりが登壇。美術作品の保存修復における考え方や事例など、表に出ることの少ないその仕事の裏側をレクチャーした。
これに続く第2回は6月10日に開催。アーカイヴ理論を専門とする研究者・上崎千と、作品を通じて過去の作家の活動や資料体にアプローチしてきたアーティストの奥村雄樹が対談を行う。コンセプチュアル・アートの資料体としてのあり方の考え方から、作品性と資料性、人間の記憶との関係まで、「アーカイヴ」という理念の理論的なとらえ方をめぐる議論となるだろう。
特集のテーマをより深く学ぶことができる同イベント。現在「OIL by 美術手帖」では、1ヶ月間のアーカイヴ視聴付きのチケットを販売中だ。