チェルフィッチュの代表作
『三月の5日間』が生まれ変わる!
12月にKAATで公演

今年設立20周年を迎える演劇カンパニー・チェルフィッチュが、代表作『三月の5日間』をリクリエーションする。12月の神奈川での公演の後、全国ツアーも予定されている。

オーディションの様子

 岡田利規が全作品の脚本と演出を務める演劇カンパニーとして1997年に設立され、今年20周年を迎えるチェルフィッチュ。その代表作である『三月の5日間』が、発表から14年を経てリクリエーションされる。

 『三月の5日間』は、アメリカ軍がイラク空爆を開始した2003年3月21日を含んだ5日間を過ごす数組の若者たちの日常を描いた作品。若者のしゃべり言葉をそのまま書き起こしたような戯曲や、独特の話法と身体表現によって、当時の日本社会が抱えていた不安を浮き彫りにした本作は、05年に第49回岸田國士戯曲賞を受賞し、世界30都市以上で上演された。

板橋優里(オーディションの様子)

 今回のリクリエーションでは、全国オーディションで選ばれた20代前半の俳優7名を起用。テキストの大幅な書き換えを行い、03年の初演当時のリアリティを再現するのではなく、戦争やデモに対する距離感が急速に縮まっている現在の「リアル」を、当時の社会状況や感覚と対置することで浮かび上がらせることを試みる。

 なお、本作は神奈川での公演終了後、全国ツアーを予定しており、豊橋、京都、香川、名古屋、山口の各都市で上演される。

『三月の5日間』チラシ

編集部

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