横浜美術館が11月1日より一部事業を再開。新設ギャラリーでコレクション展も開催

3年にわたる大規模改修工事を終え、2025年2月8日より全館オープンする横浜美術館。同館が先立って今年11月より一部事業を再開させる。

ギャラリー9の展示風景

 3年にわたる大規模改修工事を終え、「第8回横浜トリエンナーレ」でリニューアルオープンした横浜美術館。2025年2月8日より全館オープンする同館が、先立って今年11月より一部事業を再開させる。

 再開するのは大規模改修工事により新設された「ギャラリー8」「ギャラリー9」と、美術図書室、ミュージアムショップ「MYNATE」、カフェ「馬車道十番館 横浜美術館 喫茶室」といった入場無料の「じゆうエリア」の一部。また「子どものアトリエ」「市民のアトリエ」の活動も再開される。

子どものアトリエ

 ギャラリー8では、横浜美術館のコレクション展「ひっくり返す・ひっくり返る」を開催。上下左右の逆転、白黒の入れ替え、巨大を極小にといった発想の転換を感じられる、「ひっくり返した」作品を展示する。

クリスチャン・ヤンコフスキー 彫刻ヘッド・マッサージ(「マッサージ・マスターズ」より) 2017 インクジェット・プリント 101.5✕152.5cm 横浜美術館蔵 © Christian Jankowski, Massage Masters, 2017

 ギャラリー9のコレクション展は「ガラスとひかり」だ。大規模改修で新設された、外光が入り周囲の景色も見わたせるガラス張りの展示室に、ガラスのコレクションを並べる。

スタニスラフ・リベンスキー/ ヤロスラヴァ・ブリフトヴァ アーチ雲 1991 ガラス、鋳造 76✕100✕10cm 横浜美術館蔵

 休館前の「美術情報センター」が地上に移った「美術図書館」は、24万冊を超える国内外の展覧会カタログや専門書、雑誌と映像資料を所蔵する、誰もが利用できる空間となり、こちらも無料で利用可能。

 未就学児から12歳までの児童を対象とした、体験を通して美術に出会う専門施設「子どものアトリエ」では、学校のためのプログラム、個人向けの造形や鑑賞のプログラムを開催。加えて12歳以上を対象に「つくる」ことを通して美術に親しむ専門施設「市民のアトリエ」は、平面室、立体室、版画室の3室でアーティストやエデュケーターによる様々なプログラムを開催する。両施設でのプログラムの詳細はウェブサイトを確認してほしい。

市民のアトリエ

 なお来年2月8日の全館オープン時は、多様なヨコハマの姿に光を当てる 「おかえり、ヨコハマ」(2025年2月8日〜6月2日)が開幕。続いてCMのディレクションやインタラクティブアートで知られる佐藤雅彦の展覧会「佐藤雅彦展」(仮称)(6月28日〜11月3日)が開催される予定だ。

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