村上隆のカイカイキキ、メルカリからアドバイザー。DX化の推進狙う

　村上隆の作品制作およびアーティストのマネジメントを行う有限会社カイカイキキが、同社アドバイザーに株式会社メルカリの田面木宏尚が就任したことを発表した。

　田面木宏尚は早稲田大学を卒業後、GMOクラウド株式会社へ入社。2010年にピクシブ株式会社へ入社し、16年1月に株式会社アニメイトラボ代表取締役社長CEOに就任。17年2月には執行役員としてメルカリに参画し、メルカリジャパンCEO、上級執行役員SVP Global Expansionを経て、23年9月からは執行役SVP of Global Expansionとして、メルカリの海外展開を推進している。

　同社は田面木のアドバイザー就任について、事業拡大・多角化に伴うDX化の推進とデジタル事業への展開を加速していくためだとしている。また村上隆は以下のようなコメントを発表。カイカイキキのデジタル化に期待を寄せている。

2023年10月1日より、田面木宏尚さん（通称：タモさん）が有限会社カイカイキキの相談役として、就任して下さいました。
田面木さんと私の関係は、彼のメルカリの前の職場であったpixiv時代に遡ります。彼はそこでコスプレ事業を任されていて、KaikaiKikiとの共同プロジェクトのギャラリーをやって下さってました。
私が森美術館で五百羅漢展をやる時に、日本国外へのプロモーションをペロタンギャラリーがスイスのバーゼルの船上パーティーをやってくれて、五百羅漢的なコスプレをするというイベントがあって、そこに先頭を切って、体重を20kgも落とし、まさにほぼ裸に近い形で超コスプレをして下さいました。
そのpixiv(アニメイト)を退職するという噂を聞いたので、すぐに連絡を取って、うちで働いて頂けないか?ということを打診したのですが、その時は残念ながらメルカリに行ってしまわれました。彼はアートコレクターでもあり、うちのお客様でもあったので、やり取りは続いていました。パンデミックの始まった頃、会社が潰れそうになって、凹んでいる時に、ギャラリーのオープニングでタモさんが来てくれて、そこで「経営を助けてもらえないだろうか?」と問うと、ボランティアならやってもいいですよとのことで、2021年9月頃から、人事の事などで助言を頂いておりました。
その期間にNFT事業の立ち上げや、人事全般の改革オペレーションの助言、そして直近では、元クラウドワークスCFOだった佐々木翔平さんの誘致もして頂きました。芸術の事業は、パンデミックを期に予想を超えた大きな広がりを見せました。その社会からのニーズに応えるべく、強力な接点を作ることを、タモさん指揮の元、カイカイキキをデジタル化して、進化させたいと思ってます。今回こうして弊社にタモさんが正式に入って来て下さることで、IT系の人々がどんどん入社してくれることを願っています。（プレスリリースより）

　なお同社には今年7月、COO（最高執行責任者）にクラウドワークスをはじめとするスタートアップで多くの経営経験を積んできた佐々木翔平が就任している