7月17日に開幕したヨコハマトリエンナーレ2020「AFTERGLOWー光の破片をつかまえる」が、10月11日で78日間の会期を終えた。横浜美術館、プロット48、日本郵船歴史博物館3会場の来場者数は14万5476名を記録したという。
新型コロナウイルス感染症の影響により世界中で多くのビエンナーレ・トリエンナーレが中止となるなか、7月3日に開幕を予定していた同トリエンナーレは、十分な安全対策を講じるために7月17日からの開催となった。その閉幕にあたり、アーティスティック・ディレクターのラクス・メディア・コレクティヴは声明文で次のようにコメントしている。
「ヨコハマトリエンナーレ2020は、ある意味、世界のなかの私たちと、世界のなかで相互に依存する私たちの存在を明らかにする原理のようなものを実践する場だったとも言えます。私たちはヨコハマトリエンナーレ2020をこれらの課題を考える機会としてとらえました。そして、その応えを大勢のプロタゴニスト(主人公)たちとともに想像する旅に出ることができました。その道中で『トリエンナーレ』というものが、世界とつながり、討議するプロセスを維持するためにきわめて重要であることを知りました」。
同トリエンナーレの組織委員会は9月、展覧会をオンラインで鑑賞できるバーチャルツアーをスタート。物理的な展覧会が閉幕したものの、特設サイトでは展示作品を360°のパノラマビューで鑑賞することや、会場内のテキストパネルや作品のキャプションを閲覧することが引き続き可能だ。
なお、前回2017年のヨコハマトリエンナーレでは、88日間の会期で25万25人(有料会場3会場)の来場者数を記録。新型コロナウイルスの影響による海外からの入国制限措置や日時指定の予約制の導入などもあってか、今年の来場者数は一日平均で約1000人の減少という結果となった。