17世紀のオランダ絵画黄金期に活躍した巨匠、レンブラント・ファン・レイン。そのキャリア初期に制作された自画像のひとつが、7月28日にロンドンのサザビーズで開催されるイヴニング・セールに出品される。
レンブラントの自画像は、41点しか現存しない。個人所蔵はわずか3点で、今回出品されるのはそのうちの1点。予想落札価格は、1200万〜1600万ポンド(約16.5億〜22億円)。
本作が制作されたのは、レンブラントが26歳だった1632年。アムステルダムで初めて商業的な成功を収めた時期だった。作品には、レンブラントがごく短期間に使っていた署名が残っている。
サザビーズのグローバル・オールド・マスター共同部門長であるジョージ・ゴードンは、本作について次のようにコメントしている。「レンブラントの顔は、ほかの画家よりはるかに認識されている。それぞれの自画像において、彼は自分の姿を好きなだけで、つねに独特の手法で流暢に描いた。この絵は、彼が非常に短い時間で描いたもの」。
また、7月28日に行われる同セールには、「オールド・マスターズ」「印象派と近代美術」「近代・戦後イギリス美術」「現代美術」といった4つのカテゴリーの作品が集結。レンブラントの自画像のほか、ベルナルド・ベッロットらの作品も出品予定だ。