新型コロナでイギリスの美術館が休館。大英博物館やテートも

新型コロナウイルス感染症への懸念で、大英博物館やヴィクトリア&アルバート博物館、テートなどイギリスの主要美術館・博物館が3月18日より休館する。

ナショナル・ギャラリー

 新型コロナウイルス感染症への懸念で、イギリスの大英博物館、ナショナル・ポートレート・ギャラリー、ヴィクトリア&アルバート博物館4館(サウス・ケンジントン、ヴィクトリア&アルバート子供博物館、ブライス・ハウス、V&Aダンディー)、テート4館(テート・モダン、テート・ブリテン、テート・リバプール、テート・セント・アイヴス)が3月18日より休館する。

 また、ロンドン自然史博物館、ロイヤル・アカデミー・オブ・アーツ、サーペンタイン・ギャラリー、インスティテュート・オブ・コンテンポラリー・アーツは17日より休館しており、ナショナル・ギャラリーは19日より休館予定だ。

 臨時休館について、大英博物館のハートウィグ・フィッシャー館長は声明文で次のように述べている。「私たちは心を込めてこの決定を下したが、絶対的な優先事項はスタッフと訪問者の健康と安全だ。現在のところ、再開の目処は立っていないが、近いうちにさらなるアップデートを提供できることを願っている」。

 休館中には、同館はデジタルコンテンツを更新し追加することで、鑑賞者が博物館連絡を取り合えるようにする。また、コレクション、研究、プログラムを共有する新たな方法にも取り組んでいるという。

大英博物館のグランド・コート (C) Pixabay

 ロイヤル・アカデミー・オブ・アーツの理事長レベッカ・ソーターと秘書兼最高経営責任者アクセル・リューガーは、休館についての共同声明文でこうコメントしている。「フロントドアは閉まるが、ほかの方法で開くことを考えている。ロイヤル・アカデミーは250年以上にわたり、アートやアーティストの声を発信してきた。今後数週間は、ビデオツアー、インタビュー、展示のハイライトを共有し続けることでこの経験を活用していきたい」。

 再開について、ほとんどの美術館・博物館は明らかにしていないが、テートは最短5月1日まで、ナショナル・ギャラリーは5月4日まで休館予定。ロンドン自然史博物館は初夏に再開予定だという。

 博物館・美術館のほかには、ロンドンに拠点を構えているガゴシアン、デイヴィッド・ツヴィルナー、ペース、ハウザー&ワース、タダエス・ロパックなどのギャラリーも一時的にクローズしている。

 なお、「Glasgow International Festival of Visual Art 2020」(4月24日〜5月10日開催予定)や「Photo London 2020」(5月14日〜17日開催予定)などのアートフェスティバルやアートフェアも延期になった。

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