2018.9.5

新ブリヂストン美術館は「アーティゾン美術館」として2020年オープン。コンセプトは「創造の体感」

新美術館建設のため2015年より休館中のブリヂストン美術館が、20年1月を目処に開館することがわかった。それに伴い、美術館名は「アーティゾン美術館」となる。

美術館外観(イメージ)
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 1952年、ブリヂストンの創業者・石橋正二郎が収集した美術作品を展示するため開館したブリヂストン美術館。新美術館建設のため2015年より休館中の同美術館が、20年1月を目処にオープン。新館名は「アーティゾン美術館(ARTIZON MUSEUM)」となることがわかった(館名変更は19年7月1日予定)。

 「ART」と「HORIZON」を融合させた新館名。世代、地域を超えたより広い鑑賞者に対応する、そして印象派、近代洋画、古美術といったこれまでの美術館イメージから脱却し、新たな地平を目指すべく名付けられたという。

4階展示室(イメージ)

 アーティゾン美術館のテーマは「創造の体感」。美術作品は時代を切り開くものであり、新しい創造を様々な価値の境界領域になる。古美術から現代美術まで幅広いジャンルを扱い、時代を切り開くような美術館を目指すという。

 新美術館は、2019年7月竣工予定の23階建て高層ビル「ミュージアムタワー京橋」の1〜6階で展開。展示室は4〜6階の3フロアとなり、旧美術館の約2倍の面積に拡張。最新の照明設備や空調設備、古美術室が設置される。また、現代美術に対応できるよう天井高は約4.2メートル、ワンフロアの展示面積は700平米となる見込みだ。

新所蔵品について説明する副館長の笠原美智子

​ 開館記念展は、約2800点の石橋財団コレクションから厳選した約200点で構成。展示数の1割以上が新収蔵作品となる。また、20年4月からは第58回ヴェネチア・ビエンナーレ国際美術展の帰国展(服部浩之キュレーション「Cosmo Eggs:宇宙の卵」)も予定している。今後開催する現代美術の企画展について、副館長の笠原美智子は「ブリヂストン美術館らしい現代美術の取り上げ方を検討し、進めている最中」と話す。

 最先端技術を駆使したプログラムも展開予定だというアーティゾン美術館。古美術や印象派、近代美術のイメージの強い美術館イメージを刷新するような展開に期待が高まる。

6階展示室(イメージ)