1976年福岡県生まれの川辺ナホは、2006年にドイツのハンブルク美術大学を修了し、現在はドイツと日本を拠点に活動。これまでマテリアルの変換をテーマにした映像作品や、複数のオブジェを組み合わせたインスタレーションなど、メディアを横断した作品を手がけてきた。
近年では、16年の個展「delikatelinien」(ERMEKEILKASERNE、ドイツ・ボン)、15年のグループ展「Sudden Change of Idea」(Union Art Museum、中国・武漢)、14年の「想像しなおし」(福岡市美術館)など、国内外で作品を発表している。
本展は、現代社会における原子力エネルギーや放射能物質を取り巻く問題を起点に、人間が知覚できる範囲を超越した時間をテーマにした新作で構成。光と影によるインスタレーション作品や木炭を使った平面作品、ペーパーカットによる半立体作品を展示する。