インドのハンドメイド絵本に触れる。「タラブックス」が日本初の展覧会を開催

ユニークな本を刊行し続けるインドの出版社、「タラブックス」の本づくりの全容を伝える展覧会が、板橋区立美術館で開催される。会期は2017年11月25日〜2018年1月8日。

夜の木 2006

 1994年に南インド・チェンナイで設立された「タラブックス」は、ギータ・ウォルフとV・ギータという二人のインド人女性が中心となって活動しており、色鮮やかなハンドメイドの絵本で知られる。

 タラブックスは、民俗画家による絵を版画の技法で印刷し、職人が手製本で仕上げた、工芸品のような本をつくりあげることで、多くのインド人にとって馴染みの薄かった民俗芸術の伝統を出版に結びつけてきた。ハンドメイドシリーズの評価は高く、日本国内においても、日本語版や関連書籍が出版されるなど、関心が集まっている。

水の生きもの 2011

 ハンドメイド本以外にも、独創的なブックデザインの絵本や、教育や社会問題を扱った書籍も出版。タラブックスの社会的な視点は、出版物のみならず会社運営全体にも反映されており、そうした企業としてのありかたも注目されている。

Brer Rabbit Retold 2017

 本展では、ハンドメイド本を中心に、原画や写真、メイキング映像など約300点の資料を通じて、タラブックスのクリエイティブな本づくりを伝える。

 なお会期中には、講演会や、南インドの定食「ミールス」食べ放題などのユニークなイベントも開催される。

編集部

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