消えゆく生物たちの息吹を陶器に託す。篠崎裕美子の個展「RED DATA」

有機的なフォルムと独特の色彩で知られる陶芸家の篠崎裕美子が、SNOW Contemporaryで個展を開催する。会期は7月7日〜8月12日。

篠崎裕美子 天然痘ウイルス 2017 陶、ガラス、鏡

 篠崎裕美子は1987年福岡県生まれの陶芸家。有機的なフォルムと鮮やかな色彩を用い、陶芸というジャンルの枠にとどまらない表現を行っている。

 これまでに参加した主な展覧会は、「現代工芸への視点 装飾の力」(2009、東京国立近代美術館工芸館、東京)、「ARTS OF JOMON」(2013、hpgrp gallery NEW YORK、ニューヨーク)、「Malformed Objects - 無数の異なる身体のためのブリコラージュ」(2016、山本現代、東京)など。

 SNOW Contemporaryでの個展は、昨年に続き2回目。今回は、展覧会タイトルを絶滅のおそれがある生物をまとめたデータブック「Red Data Book」からとり、人類の活動により絶滅に追いやられる生物やウイルス、細胞などの自然物をモチーフとした作品を発表する。陶だけでなく、ガラスや鏡といった物質を組み合わせ、まるで標本をつくるかのように、消滅する運命にある存在を作品に封じ込める。

編集部

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