大山エンリコイサムが見せる重層のダイナミズム。LUMINE 0で個展「Windowsill」を開催
グラフィティ文化を取り入れた作品で知られるアーティスト・大山エンリコイサムが、新宿のLUMINE 0で個展を開催。会期は、6月29日〜7月4日。
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© Enrico Isamu Ōyama Photo © Takahiro Tsushima Courtesy of Takuro Someya Contemporary Art
大山エンリコイサムは1983年東京都生まれ。現在はニューヨークを拠点に制作を行う。グラフィティ文化の視覚言語を翻案したモチーフ「クイック・ターン・ストラクチャー」をベースにした壁画やペインティングで注目を集め、コム デ ギャルソンやシュウ ウエムラとのコラボレーションも行っている。
本展のタイトル「Windowsill」は、観葉植物などが置かれる窓際のスペース、いわゆる窓台を意味する。絵画は長らく、外に広がる自然を切り取る「窓」によって例えられてきたが、大山はそこに窓台のイメージを組み込むことで、より複雑な空間を提示する。
大山の作品は、枠を超えて自然発生的に広がる背景の描線と、その上に端正に構造化して描かれるクイック・ターン・ストラクチャーという2つのレイヤーが、視覚的なダイナミズムを形成している。そのさまは、窓の外の自然と、窓台に置かれる植物という二種の自然が重なる様子に通じると大山は述べる。
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本展では、hpgrp GALLERY NEW YORKのディレクションにより、新作を含む大型作品を中心に展示。大山の作品を国内で一挙に見ることのできる貴重な機会となる。
会期中には、シュウ ウエムラのアーティスティックディレクター・uchiideや、アートに関する事例に詳しい弁護士でアートコレクターの小松隼也をゲストに迎え、大山と「アート」「グローバル」「NYと日本」などをテーマに語るトークショーも開催される。