美術館「えき」KYOTOで、イラストレーターで絵本作家のレオ・レオーニ(1910〜99)の制作活動をたどる展覧会「レオ・レオーニと仲間たち」が開催される。会期は11月22日~12月25日。
レオーニは、オランダのユダヤ系の家庭に生まれる。幼少期からイタリアやアメリカなど各地を転々としながら育ち、イタリアで差別的な人種法が制定されたことをきっかけに、1939年にアメリカへ渡った。フィラデルフィア、ニューヨークでグラフィックデザイナーとして活躍し、N.W.エイヤー、MoMAやフォーチュン誌の仕事を手がける。59年には初の絵本『あおくんときいろちゃん』を出版し、絵本作家としてデビュー。その後、イタリアのトスカーナとニューヨークを往来しながら、絵本、絵画、彫刻の制作に打ち込み、多数の作品を生み出した。

本展では、レオーニの生涯にわたる創作活動をたどるとともに、彼と影響を与えあったアーティストたちも紹介される。イタリアではブルーノ・ムナーリ(1907〜98)をはじめ、多くのアーティストや文化人と交流し、渡米後の後半生では、ヨーロッパとアメリカ、コマーシャルアートとファインアートといった異なる領域を横断しながら制作を続けた。その活動の全貌を、20世紀の文化史の大きな流れのなかでとらえつつ、全5章構成で紐解いていくという。とりわけ最終章では、30年以上にわたる絵本制作の軌跡を振り返りながら、自己のアイデンティティ、平和な社会への思い、そしてアーティストとしての自負といった、レオーニが生涯を通じて問い続けたテーマを読み解くことができるだろう。




































