2024.5.24

「CLAMP展」が国立新美術館で7月より開催。展示数は史上最多の約800点

国立新美術館で「CLAMP展」が7月3日~9月23日の会期で開催される。

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 東京・六本木の国立新美術館で、国内外で絶大な人気を得る女性4人の創作集団・CLAMP(いがらし寒月、大川七瀬、猫井、もこな)の原画展が開催される。会期は7月3日~9月23日。音声ガイド・ナビゲーターは、CLAMP作品とも縁の深い福山潤が担当する。

 本展は、少年漫画、少女漫画、青年漫画、と幅広いジャンルにおいて多様な作品を世に送り出してきたCLAMPの活動の軌跡をたどるもの。1989年のデビュー作から最新作までの23作品を網羅した華麗なカラーイラストのほか、マンガ本編の原稿が約800点というボリュームで一堂に会する、またとない機会となる。

 展示構成も「C」「L」「A」「M」「P」といった頭文字をベースに、「COLOR」「LOVE」「ADVENTURE」「MAGIC」「PHRASE」「IMAGINATION」「DREAM」といった7つのテーマに分け、CLAMPの多様な世界観を味わうことができる。

 展覧会の冒頭を飾る「COLOR」では、商業誌デビュー作『聖伝-RG VEDA-』から最新作『カードキャプターさくら クリアカード編』まで、23作品のカラー原画を200点以上を展示。いまなお挑戦を続けるCLAMPの表現力の幅と技術の高さを、画材の変遷や表現技法から見ることができる。

 「LOVE」では、CLAMP作品に登場する多様な「愛」にフォーカス。作品を広く横断しながら愛にまつわるシーンをピックアップする。

 「ADVENTURE」のエリアでは、代表作『聖伝-RG VEDA-』『東京BABYLON』『魔法騎士レイアース』『X -エックス-』『カードキャプターさくら』『ツバサ-RESERVoir CHRoNiCLE-』の6作品のマンガ本編の原稿を350点以上展示。CLAMPの唯一無二の世界観の魅力を、モノクロ原画を「読む」ことによって改めて感じることができるだろう。

 「MAGIC」では、CLAMP作品を読んだときに感じる「魔法にかけられたような体験」を映像展示によって表現。巨大な壁面に投影された3種類の映像には数々のキャラクターが登場し、来場者自身が作品のなかに没入するような体験が創出される。

 CLAMP作品のなかには、記憶に残るような名台詞の数々が存在する。「PHRASE」のエリアはCLAMPが紡いできた様々な「言葉」の力にフォーカス。ひとつ目の展示室では『xxxHOLiC』本編のマンガ原稿が約40点展示されるほか、珠玉の名句を厳選して紹介。ふたつ目の展示室では、「たった一つのCLAMPの言葉と出会う」体験型展示を楽しむことができるという。

 「IMAGINATION」では、CLAMPが歩んできた35年の軌跡をたどることができる巨大年表や、使用画材、アニメのキャラクター原案のスケッチなど貴重な資料を展示。その作家像にせまる内容だ。

 最終章となる「DREAM」エリアでは、本展覧会のためにCLAMPが描き下ろした、特別なカラーイラスト原画を展示。CLAMPの「はじまり」から「いま」そして「未来」へと続いていくという思いが込められたイラストをぜひ目の当たりにしてほしい。

 なお、会期中には本展を記念したオリジナルグッズが特設ショップで販売されるほか、美術館内のレストラン・カフェではコラボメニューも提供されるなど、展覧会をより楽しめる企画が盛りだくさんだ。詳細は展覧会公式ウェブサイトでチェックすることをおすすめしたい。

©︎CLAMP・ShigatsuTsuitachi CO.,LTD. ©︎CLAMP・ShigatsuTsuitachi CO.,LTD./CLAMP展製作委員会