落合陽一の個展が麻布台ヒルズの「舞台裏」で開催。体験型インスタレーション作品を展示

昨年11月24日に開業した麻布台ヒルズ内の「Gallery & Restaurant 舞台裏」で、落合陽一の個展「ヌル庵:騒即是寂∽寂即是騒」が開催される。会期は1月13日〜3月17日。

展覧会キービジュアル

 「ArtSticker(アートスティッカー)」を運営する株式会社The Chain Museumによる、東京・虎ノ門の麻布台ヒルズ内のアートスペース「Gallery & Restaurant 舞台裏」。このスペースで、メディア・アーティスト落合陽一の個展「ヌル庵:騒即是寂∽寂即是騒」が開催される。会期は1月13日〜3月17日。

 Gallery & Restaurant 舞台裏は、KAIKA 東京 by THE SHARE HOTELS内に開業した「GALLERY ROOM・A」、六本木の「ANB Tokyo」跡地に開業した「アートかビーフンか白厨」に続く、The Chain Museumによる3ヶ所目のアートスペース。その名の通り、ギャラリーとレストランを隔てるパネルが舞台(ギャラリー)と舞台裏(レストラン)の空間を生み出しており、お酒や食事、談笑を楽しみながら、アート作品を鑑賞することが可能となっている。

展覧会キービジュアル

 本展の開催に寄せて、落合は次のようなステートメントを発表している。

 光と音のような波が好きだ。またそういった装置が自然化し、風景の一部になりながら寂びていく様子、時間と空間をときに溶かし、存在を曖昧にしていく瞬間に愛着を感じてしまう。静寂は騒がしさの中から生まれ、また静寂によって騒がしさも生まれる。図と地の関係を音と光の中に再考し、見るものと見られるものの間に新しい自然を構築することを考える。そういった一連の思考によって生まれた"ヌル庵"は、物質と非物質、現実と非現実の間で新しい共鳴を生み出す空間であり、この茶室は、計算機自然のヴァナキュラー的民藝の一環として、都市の中からブリコラージュされた風景を切り出し、ときに歪め、ときに動かし、それを作品として提示する。日常的に経験する現実とそれが非現実に変容する瞬間を捉え、無から有へと生じる場所、静寂と騒動が交錯する空間を目指す。光と影を操るレンズとミラーが、見る者の意識を反映し、歪曲し変容させる。
 構造物や彫刻としてのメディア装置、花を生けるように切り取られた工業社会のインスタレーションの様な偏愛の向かう先は、ときに工業製品のレディメイドであったり習慣的行為であったり、微分された信仰の形であったりもする。ここでは計算機自然の中、質量にインプリントされた倫理や規範を道具を通じて体得する機会としての茶室のあり方を考えたい。

 なお、会場は一部作品が無料で鑑賞可能なギャラリーエリアと、展示作品である茶室にて「お茶会」が体験できるエリアに分かれる。茶室への入場は、日時指定の「落合流茶会体験チケット」の購入が必要となるため、ArtStickerの展覧会ページより詳細を確認してほしい。

Gallery & Restaurant 舞台裏
Gallery & Restaurant 舞台裏 Photo by Ryo Yoshiya

編集部

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