国宝「油滴天目」をはじめとする、室町時代から近代までの茶湯道具の名品の数々。これらを集めた特別展が東京国立博物館で開催される。「茶の湯」をテーマとした大規模展覧会は、1980年に同館で開催された「茶の美術」展以来、37年ぶり。
本展は、高貴な人々の間で「唐物」の茶湯道具が珍重された室町時代から、日常の道具をとりあわせる「侘茶」が大成された安土桃山時代、古典復興がおこった江戸時代、そして幕末以降の「数寄者」たちによる新たな茶の湯の創造まで、「茶の湯」の美術の変遷をたどるもの。
足利義政、織田信長、千利休、松平不昧など、名だたる武将や茶人に愛された各時代を象徴する名碗をはじめ、茶湯道具の名品が一堂に会する。
会期中には、茶の湯文化をより深く知ることのできる講演会や、各流派による呈茶席も多数開催される。