一貫したリアリズムを追求する画家・野田弘志の回顧展。「野田弘志-真理のリアリズム」が札幌芸術の森美術館で開催へ

日本のリアリズムを代表する画家・野田弘志。その回顧展「野田弘志-真理のリアリズム」が札幌芸術の森美術館で開催される。会期は11月19日〜2023年1月15日。

野田弘志 やませみ 1971 板に油彩 豊橋市美術博物館

 日本のリアリズム(写実主義)を代表する画家・野田弘志(1936〜)。その最初期から近作までの画業を回顧する展覧会「野田弘志-真理のリアリズム」が札幌芸術の森美術館で開催される。会期は11月19日〜2023年1月15日。

野田弘志 TOKIJIKU(非時)ⅩⅩⅠ MammothⅡ 1996〜2002 キャンバスに油彩 一番星画廊

 本展は、人物・静物・風景、いずれのモチーフを前にしても、一貫してひたすらに見つめ、描くことで「在る」ことを突き詰めようとした、野田弘志の一貫したリアリズムの道をたどるもの。スタイルを模索していた学生時代の作品から、新聞小説『湿原』(加賀乙彦著)の挿絵原画、近年手がける等身大肖像画まで、野田の画業の全貌を展覧する回顧展となる。

野田弘志 鳥の巣(『湿原』挿画第55回) 1983 紙に鉛筆 豊橋市美術博物館

 80歳を越え、いまなお制作を続ける野田は、現在北海道の洞爺湖のそばに住居兼アトリエを構えて活動を行っている。本展の開催にあたり、特別に野田の制作の現場を取材したドキュメンタリー映像を作成。その制作活動や独自の芸術思想、モチーフに込められた想い、北海道を制作の地に選んだ理由などについて、野田自身が語った映像は、会期中会場で鑑賞することが可能だ。作品の全容やその映像から、野田が追求してきたリアリズムの秘密について迫りたい。

野田弘志 THE-9 2003〜04 キャンバスに油彩 姫路市立美術館
野田弘志 トドワラ(北海道野付半島・8月) 1990 キャンバスに油彩 法人蔵

編集部

Exhibition Ranking