ライアン・ガンダー、ジャン・プルーヴェからボストン美術館展まで。7月に注目したい展覧会

2022年7月に開幕する展覧会のなかから、とくに注目したいものを編集部がピックアップしてお届けする。*最新情報は各館公式サイトをご確認ください。

ライアン・ガンダー 脇役(バルタザール、ヴェニスの商人:第3幕第4場) 2019-20 Courtesy the artist and Lisson Gallery photo by Mark Waldhauser

一軒家を改装したホワイトキューブを舞台に。大岩雄典個展「渦中のP」(space)

 アーティストコレクティブ・目[mé]が十和田市街の一軒家をホワイトキューブの空間へと改築した作品「space」。このスペースが、7月より十和田市現代美術館のサテライト会場となり、若手アーティストを紹介する場として運用される。

目[mé] space 撮影=小山田邦哉

 同会場の初回となるのは、7月1日に開幕した大岩雄典の個展「渦中のP」だ。大岩は1993年埼玉県生まれ、現在東京藝術大学大学院映像研究科博士後期課程に在籍中の美術家。多層な空間と物語やせりふといった言葉を中心とするインスタレーションの制作に加え、研究、執筆、キュレーションなどその活動は多岐にわたる。

 大岩にとって、美術館では初の作品発表の機会となる本展。展示に先立ち、「space」と周辺の十和田市街の空間が持つ性質を注意深く観察したうえ、これまでの関心であったドラマ(劇)、鑑賞者の行為や動線、展覧会の制度との一種の「地口」を見出したという。言葉遊びのような空間の操作は、展示会場である「space」から十和田市街へ投影され、観客のパラノイア的な想像を掻き立てる。

会期:2022年7月1日〜9月4日
会場:space(十和田市現代美術館サテライト会場)
住所:青森県十和田市西三番町 18-20
開館時間:10:00〜17:00
休館日:月(祝日の場合はその翌日)※十和田市現代美術館の休館日に準じる
料金:無料

ルイ・ヴィトン160余年の歴史を巡る。「SEE LV」(東京ミッドタウン 芝生広場)

 2020年に中国・武漢を皮切りにスタートし、杭州(2021)、ドバイ(2022)で巡回開催されたルイ・ヴィトンの展覧会「SEE LV」。その4回目が東京ミッドタウン 芝生広場で開催される。

メインビジュアル

 本展は、ルイ・ヴィトンのヘリテージ・コレクションから選りすぐりの歴史的アーカイヴの数々と、最新のクリエーションを組み合わせて紹介するもの。今回の会場は東京ミッドタウン 芝生広場に設置される特別会場となる。

 展覧会は5つの世界で構成。コンテンポラリーなコレクション、20世紀初頭のトランク、メゾンとアーティストたちによるコラボレーション、アイコニックなレザーグッズなどが一堂に集結し、没入型のデジタル体験を通してメゾンの世界を伝えるものになるという。

会期:2022年7月8日〜8月21日予定
会場:東京ミッドタウン 芝生広場
住所:東京都港区赤坂9-7-1 
開館時間:11:00〜20:00 ※最終入場は19:30まで  
料金:無料(要事前予約)

再制作の作品からコミッションワークまで。「東北画は可能か?-生々世々-」(カイカイキキギャラリー)

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