オランダのアムステルダム国立美術館で、「史上最大規模」のフェルメール展を開催される。会期は2月10日〜6月4日。
同館とオランダ・ハーグにあるマウリッツハイス美術館とのコラボレーションによるこの展覧会では、《牛乳を注ぐ女》《小路》などアムステルダム国立美術館所蔵のフェルメール作品4点に加え、世界中の美術館から集めたフェルメールの作品を展示。
なかには、《真珠の耳飾りの少女》(マウリッツハイス美術館蔵)、《地理学者》(シュテーデル美術館蔵)、《手紙を書く婦人と召使》(アイルランド国立美術館蔵)、《天秤を持つ女》(ワシントン・ナショナル・ギャラリー蔵)や、今年修復が完了した《窓辺で手紙を読む女》(ドレスデン国立古典絵画館蔵)なども含まれている。合計出品点数は28点に上る。
17世紀のオランダ絵画黄金期を代表する画家のひとりであるフェルメール。その作品は約35点しか現存していない。美術館のコレクションのなかでも、フェルメールの作品はもっとも貴重なものとされており、貸し出されることも数少ない。2018年に東京・上野の森美術館で開催された日本美術展史上最大規模のフェルメール展では8点の作品が一堂に集結され、約68万人を動員した。
アムステルダム国立美術館館長のタコ・ディビッツは声明文で、「フェルメールは、レンブラント、ゴッホ、モンドリアンと並んで、オランダでもっとも有名な画家のひとりです。これほど多くの美術館が名画を貸し出してくれるとは考えられませんでした。私たちは彼らに感謝しています。この展覧会では、新しい世代にフェルメールの絵画を最高レベルで紹介し、最新の研究結果を提示することができるでしょう」とコメント。
またマウリッツハイス美術館館長のマルティーヌ・ゴッセリンクは、「《真珠の耳飾りの少女》は、世界でもっとも有名なオランダの少女です。彼女と当館の2作品、フェルメールの《デルフトの眺望》と《ディアナとニンフたち》が紹介されるこのユニークなコラボレーションができることをとても嬉しく思います」と述べている。