今年2月、ルイ・ヴィトンのアートスペース「エスパス ルイ・ヴィトン」の国内2つ目となる「エスパス ルイ・ヴィトン大阪」がルイ・ヴィトン メゾン 大阪御堂筋内5階にオープンした。そのこけら落としとして開催されているのが、ジョアン・ミッチェルとカール・アンドレの2人展「Fragments of a landscape (ある風景の断片) 」展だ。
本展では、50年代に画家としての活動をスタートさせ、第二次大戦後に抽象表現主義の旗手となったジョアン・ミッチェル(1925〜1992)と、フランク・ステラの影響を色濃く受け、70年代初めにミニマル・アート運動を牽引した彫刻家のカール・アンドレ(1935〜)の作品で構成されている。
当初、本展はジョアン・ミッチェルの巨大絵画2点と、カール・アンドレの彫刻作品1点が展示されていたが、ここに新たにジョアン・ミッチェルの2作品が追加された。
追加されたのは《Minnesota》(1980)と、《South》(1989)。《Minnesota》は4枚のパネルにわたる横長で巨大なフォーマットの作品。黄色と青の大きなストロークは、ヴェトゥイユにあるミッチェルの庭の色彩を反映しているという。
いっぽうの《South》は、ミッチェルが敬愛していた画家アンリ・マティスの切り紙絵を彷彿とさせるものだ。炸裂する色彩が、最終的には洗練されたアンサンブルを織り成し、ミッチェルの作品の成熟度を物語っている。
エスパス ルイ・ヴィトン大阪にて初展示となる2点。この機会にぜひ見ておきたい作品だ。