東京・墨田区の江戸東京博物館が、2021年の特別展ラインナップを公開。開催予定の「東京2020オリンピック・パラリンピック」を盛り上げる文化プログラムの一環として、多様な展覧会を開催する。
2020年11月21日~21年4月4日に開催されるのは、「国立ベルリン・エジプト博物館所蔵 古代エジプト展 天地創造の神話」。本展では世界有数のエジプト・コレクションを誇るベルリン国立博物館群の収蔵品から、「天地創造と神々の世界」「ファラオと宇宙の秩序」「死後の審判」などをテーマに作品を厳選。アニメーションなどによって神話の世界を体験できる演出も行い、壮大な文化を意見する展覧会となる。
4月24日~6月20日は、「北斎『冨嶽三十六景』と広重(仮称)」を開催。海外では「Great Wave」の名で愛される「神奈川沖浪裏」など、日本を代表する傑作として知られる葛飾北斎の「冨嶽三十六景」。この刊行後まもなく歌川広重は「東海道五拾三次」を発表し、風景画の名手として高い評価を得た。本展では「冨嶽三十六景」全46図とともに、同館が所蔵する北斎・広重の代表的な作品などを紹介する。
その後に続くのは、「大江戸の華―武家の儀礼と商家の祭―」(7月10日~9月20日)。前年度から1年延期して実施される本展は、江戸に暮らした武家や商家の儀礼、祭礼、婚姻といった「ハレ」の場面や舞台に注目するもの。同館所蔵の優品・初出品の資料を中心に展示を構成し、コレクションを紹介する。
そして10月9日~12月5日には、東京都埋蔵文化財センターと国立歴史民俗博物館の特別協力により「縄文2021―東京に生きた縄文人―」を予定。これまで江戸東京の様々な暮らしや文化を歴史資料に基づいて復元・再現してきた同館ならではの視点から、東京の縄文人の生活に焦点を当てる。