今年7月17日、東京・日本橋浜町にオープンしたニューバランスのコンセプトストア「T-HOUSE New Balance(ティーハウス ニューバランス)」で、玉山拓郎によるインスタレーションが展開される。
「T-HOUSE New Balance(ティーハウス ニューバランス)」は、日本古来の文化である「茶室」のもつ清らかさ、平穏さ、調和からインスパイアされたスペースで、日本の伝統的な建築様式のひとつであり、築122年の歴史がある「蔵」を新しい機能として活用したもの。意匠監修と内装設計は、スキーマ建築計画主宰の長坂常が行い、現代的な建築と融合させた。
ユニークな視点による文化発信と共に、最新のコンセプトやプロダクトの展示・販売を行うギャラリー兼体験型ストアのこの場所で8月15日から開催されるのが、「T-HOUSE New Balance presents art installation “3 plane shapes”」だ。
本展では、ニューバランスとファッションブランド「AURALEE (オーラリー )」とのコラボ新作シューズ「FuelCell Speedrift(フューエルセル スピードリフト)」の発売に合わせ、気鋭のアーティスト・玉山拓郎によるインスタレーションを展示する。
玉山は1990年岐阜県生まれ。愛知県立芸術大学卒業後、2015年に東京藝術大学大学院修了。鮮やかな色彩の日用品や照明、映像を用いたインスタレーションを制作し、注目を集めている。近年の主な展覧会に、「VOCA展 2020」(上野の森美術館)、 「Euphoria」(TICK TACK、アントワープ、2019)、「The Sun, Folded.」(OIL by 美術手帖、2019)など。
そんな玉山が手がける今回の展示のテーマは、「ここではない場所の可能性。水平線、垂直線とその外側。並行世界のようでいて、同じ大地を踏み締めている」。玉山は、新築と古い蔵が癒合したT-HOUSE New Balanceを“時間性がないまぜになっている”空間ととらえ、新作である2メートル超の巨大な円形のオブジェを天井や床に複数配置。光(自然のものと人工のもの)や、ライムイエローの色彩(新作シューズ「FuelCell Speedrift」の色から玉山がインスピレーションを広げたもの)を加え、空間に違和感をつくり出すという。