遠藤祐輔、金川晋吾、金村修ら3名の写真家による展覧会「imshow」が、東京・東神田のKanzan Galleryで開催されている。本展のキュレーターは岡田翔。作家とキュレーターがともに作品のあり方や展示方法について考察する展覧会だ。会期は8月30日まで。
金村は1964年東京都生まれ。93年に東京綜合写真専門学校研究科を卒業した。同校在学中の92年に、オランダ・ロッテルダム写真ビエンナーレに招聘され、96年には、ニューヨーク近代美術館(MoMA)による「世界の注目される6人の写真家」に選出。国内外で注目を集める写真家だ。主な受賞歴に、日本写真家協会新人賞(1997)、第13回東川町国際写真フェスティバル新人作家賞(1997)、第19回土門拳賞(2000)、第39回伊奈信男賞(2014)などがある。
金川は81年京都府生まれ。2015年に東京藝術大学大学院美術研究科博士課程を修了。10年に三木淳賞、18年にさがみはら写真新人奨励賞を受賞した。近年では、「同じ別の生き物」(2019、アンスティチュ・フランセ)、「長い間」(2018、横浜市民ギャラリーあざみ野)と連続的に個展を開催している。
遠藤は85年宮城県仙台市生まれ。07年に東京藝術大学美術学部先端芸術表現科を卒業した。16年の「第14回写真1_WALL」では審査員奨励賞(高橋朗選)、19年の「写真新世紀」で優秀賞を受賞。主な個展に「目に置いていかれないように」(2018、ニコンサロン、銀座・大阪)、参加した展覧会に「あなたと海のあいま、通り過ぎてゆくすべて」(2017、塩竈市杉村惇美術館)、「Medias」(2019、市民ギャラリーあざみ野)などがある。
本来「写真」とは、基本的にはレンズが光を集約することで結ばれた像を切り取り、印画紙に焼き付けたもの。しかし今日における「写真」という表現は、機材の軽量化やSNSの発展に伴い多様化している。また「写真」と呼ばれるモノのかたちやありかも変化を遂げてきた。
本展では、作家がどのように制作に取り組んでいるのか、どのように「写真」をとらえているのかという点に着目。各作家の制作に対する思考を展示空間での体験を通じて再考する取り組みだ。