東京・上野の国立科学博物館が、これまで非公開だった標本収蔵庫に眠る貴重なコレクションを自宅で楽しめるVR博物館「THE WILDLIFE MUSEUM」として公開した。
同館の地球館にある展示室「大地を駆ける生命」は、多くの哺乳類の剥製が立ち並ぶ人気の常設展。その剥製の大半が、いまは亡きハワイの実業家、ワトソンT.ヨシモト(1909~2004)より寄贈された約400点の「ヨシモトコレクション」の一部だ。
公開中のVR博物館では、そのヨシモトが1992年に開館した幻の私設博物館「WILDLIFE MUSEUM」をイメージし、VR空間に再現。建物内部に入ると、広大なバーチャル空間が開けており、現時点では24体の剥製が並ぶ。
本企画は、3DビューとVRによる展示のため、実際の博物館の展示室では不可能なほど、目前まで近寄り、様々な角度から動物たちの体を好きなだけ観察できる。加えて、ヨシモトが博物館をつくるまでの自伝的な物語など、剥製の世界を深く理解して楽しむための解説も充実しているのが嬉しい。
なお、科博では「かはくVR」として、展示室全体をVR化したコンテンツも公開しているので、こちらもあわせてチェックしたい。