豊かな自然に恵まれた島々からなる対馬は、古来より日本と大陸の狭間、文化や経済の玄関口として独特の歴史や文化を形成してきた。
「対馬アートファンタジア」はこうした対馬の環境を生かし、現代美術を介して国際的な文化交流をリバイバルさせる試みとして2011年にスタート。日韓を中心としたアーティストが集い、東アジアにおけるアートと文化の交流の拠点となるよう取り組んでいる。第9回となる本年は、港千尋、うらあやか、キム・ボギョン、キム・ドキなど全25名の芸術家が参加。会期は8月31日〜9月29日。
目玉となるアーティスト・イン・レジデンスプログラムは、アーティストが対馬の歴史や自然、文化と様々なリサーチや体験を通して作品を制作し、島内の各所に展示するプロジェクトだ。制作過程においては、子供たちとのワークショップや有識者を招いた勉強会などが行われ、地域とアーティストとの交流も深められる。今年は完成後、対馬の市街地である厳原の各所と対馬南端に位置する内院の旧小学校を会場に、絵画、彫刻、メディア・アート、サウンドアート、パフォーマンスなどの作品が展示される予定だ。
日韓をはじめ国際関係が注目されるいま、アートを通して見えるものは何か。ぜひリアルタイムで体感したい。