戦後の民主化とともに大きく発展を遂げてきた日本の教育施設と生涯学習施設。近年は、少子高齢化や都市部への人口集中、グローバル社会、ワークライフバランス推進、学校教育における授業時間数の変更がおよぼす影響などといった社会テーマに伴って、廃校や地域の人材・資源の活用、ボランティア活動、ミュージアム施設の役割充実化など、教育や生涯学習のニーズにも変化がもたらされてきた。
東京・天王洲の建築倉庫ミュージアムで開催される展覧会「Wandering Wonder ーここが学ぶ場ー」では、それらの変化にまつわる建築空間の多様化について取り上げる。「Wander」(=彷徨う)と「Wonder」(=驚き)をタイトルに据えた本展は、建築空間をフィルターに誰もが自由に歩き回り、驚きと出会うことをコンセプトとして企画されたもの。
教育施設、生涯学習施設の枠にとどまらず、誰もが好奇心を持って訪れ、学びや育ちの場として計画された建築作品が、14組の建築家による18作品21点の建築模型と写真などの関連資料を通じて紹介される。なお夏休み期間には、親子参加が可能なものを含む様々な関連イベントを開催予定。あわせてチェックしてほしい。