ベルリンやニューヨークなどの大都市で建造物を梱包する大規模なプロジェクトを発表してきたクリストとジャンヌ=クロード。ジャンヌ=クロードは09年に、クリストは昨年この世を去ったが、その意志を継ぐかたちで、新たなプロジェクトが進行している。それは、パリのランドマークであるエトワール凱旋門を包むプロジェクト「L’Arc de Triomphe, Wrapped」だ。
このプロジェクトは、凱旋門を管理するフランスの政府機関・フランス文化財センターとポンピドゥー・センターと共同で行われ、2万5000平米の銀色がかった青いポリプロピレン織物と7000メートルの赤いロープを使って凱旋門を包むもの。当初、クリストが存命中の2020年4月6日〜19日に行われる予定だったが、新型コロナウイルスのパンデミックによりその開催は延期となっていた。新たな会期は2021年9月18日〜10月3日。
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1935年ブルガリア生まれのクリストは、58年にのちの妻となるジャンヌ=クロードとパリに出会い、61年より、公共の場でアート作品の制作を開始。当時、凱旋門の近くの部屋を借りていたクリストは、凱旋門のフォトモンタージュを含む、建造物を梱包するプロジェクトの研究を行い、85年に二人は「The Pont-Neuf Wrapped, 1975-1985」プロジェクトをパリのセーヌ川に架かる橋「ポンヌフ」で実現した。
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ポンヌフでのプロジェクト以来、パリで初めて行われる建造物を梱包するプロジェクトについて、クリストは生前、「ジャンヌ・クロードと私がポンヌフを包んでから35年後、凱旋門でプロジェクトを実現するためにまたパリで作品を制作することを熱望しています」と語っている。
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実際の様子(9月15日追加)
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