磯谷博史の個展「流れを原型として」が青山目黒で開催。時間と出来事に対する認識の枠組みを問う

彫刻や写真を用いて制作を行う磯谷博史の個展「流れを原型として」が、東京・上目黒の青山目黒で開催される。会期は11月17日〜12月22日。

磯谷博史 視差的仕草(ブルー、レッド) 2016

 磯谷博史は1978年生まれ。東京藝術大学建築学科卒業後、同大学院先端芸術表現科および、ロンドン大学ゴールドスミスカレッジで美術を学んだ。

 主な展質会に「The Specter of Surrealism」(Atelier des Forges、アルル、2017)、「囚われ、脱獄、囚われ、脱獄」(CAPSULE / statements、2016)、「Lag」(青山目黒、2014)、「Personal Structures」(Palazzo Bembo、ヴェネチア、2013) などがある。

 写真、彫刻、ドローイング、それらを組み合わせたインスタレーションを制作し、物事に対する認識を問い続けてきた磯谷。「時間にも、もっと種類と選択肢があっていい」と語り、時間に対する感覚の余地と、出来事を捉えることの奥深さを私たちに投げかける。

視差的仕草(ブルー、ホワイト) 2016

 本展は、近年磯谷が取り組んできた、直線的な時間と認識の一貫性への見直しをさらに深めた内容。フレームのなかに収められた写真と、実際のインスタレーションが同時性をずらしながら共存する《視差的仕草》や、蜂蜜と集魚灯を組み合わせた作品《花と蜂、透過する履歴》などを発表する。

 来年、森美術館の「六本木クロッシング2019展:つないでみる」への参加も予定されている作家の新作に注目したい。

編集部

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