YCAMがエキソニモとの共同企画
「メディアアートの輪廻転生」展を開催。
アートの死生観を紐解き、
未来の可能性を模索する

山口情報芸術センター[YCAM]が、アートユニット「エキソニモ」を共同キュレーターに迎え、「メディアアートの輪廻転生」展を開催する。本展は、メディア・アートにおける従来の作品保存とは異なる視点から作品の「死」について考え、さらに「転生」させて未来へ伝える可能性を模索するもの。会期は7月21日〜10月28日。

エキソニモ Photo by Niko

 今回、山口情報芸術センター[YCAM]は、ニューヨークを拠点に活躍するアートユニット「エキソニモ」を共同キュレーターに迎えて「メディアアートの輪廻転生」展を企画。

 エキソニモと本展を開催するにあたって、過去にYCAMのプログラムに関わったことのある100名以上のアーティストにアンケートを実施し、その集計結果をもとに、それぞれが持つアートの死生観を紐解くことを試みる。

 本展ではエキソニモとYCAMが議論し、「100年後のメディアアートの姿」を思考するなかで作られた、巨大な「メディアアートの墓」が展示空間に出現する。この「メディアアートの墓」の内部には、エキソニモのほか、高嶺格やラファエル・ロサノ=ヘメルなど複数の作家がそれぞれ自身の過去作品から、死を迎えた作品が展示されるという。

 コンピューターや映像・音響機器を駆使して制作されたメディア・アートは、つねに先端の芸術であるととらえられる一方で、故障や技術環境の変化によって動かなくなるなど多くの困難に直面している。このような状況を出発点に、メディア・アートの「死」と「転生」を考える本展は、現代人にとって文化継承の新たなかたちを模索する機会となるだろう。

編集部

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