メディア・テクノロジーにフォーカスしたアートセンターとして、独自の企画を行っているYCAM。この春開催される「バニシング・メッシュ」展は、最新のテクノロジーを使った美術作品を通じ、あらゆるものがインターネットを介してつながる現代社会のあり方を考える企画だ。
参加するのは、サイン・ウェーブ・オーケストラと、菅野創+やんツーの2組。サイン・ウェーブ・オーケストラは、2002年に石田大祐、城一裕、野口瑞希、古舘健が中心となり始められたプロジェクトで、音の最も基本的な要素といわれる「サイン波」を使ったパフォーマンスなどを手がけている。本展には3つのインスタレーション作品を出品する。
菅野創+やんツーは、グラフィティやストリートアートから着想したドローイングマシンなどを発表してきたユニット。本展には、電話やカラーコーン、石膏像、車、植物といった多様な「アバター」に、インターネットを介して観客自身が「憑依」できるインスタレーション作品《Avatars》を出品する。
展覧会タイトルの「バニシング・メッシュ」とは、「技術革新によって見えなくなっていく境界線や囲い」を暗示するという。初日にはサイン・ウェーブ・オーケストラのメンバーの他、2組のアーティストが出演するライブイベントを開催。