2018.7.6

身体的かつメディア的な遊びを
子供たちとともにつくっていく。
YCAMが新たに打ち出す
「コロガル公園コモンズ」とは?

山口情報芸術センター[YCAM]が「コロガル公園コモンズ」を開催する。本企画は、多種多様なメディア・テクノロジーを埋め込んだ遊び場「コロガル公園シリーズ」の最新版であり、子供たちとともに身体的かつメディア的な遊びを実験していくことを狙いとする。

コロガルガーデン 2016 撮影=山中慎太郎(Qsyum!) 写真提供=山口情報芸術センター[YCAM]
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 2012年から山口情報芸術センター[YCAM]が継続的に手がけている、多種多様なメディア・テクノロジーを埋め込んだ遊び場「コロガル公園シリーズ」。会場内は不安定な床面や重力を使った「身体的な遊び」と、光、音、映像、センサーなどを用いた「メディア的な遊び」が混在するかたちで構成されている。

コロガル公園 2012 写真提供=山口情報芸術センター[YCAM]

 加えて、公園内の環境やルールを子供たちのアイデアをもとに改変し、つねに変化していく実験的な公園であることも「コロガル公園シリーズ」の特徴のひとつである。本シリーズの最新版として開催される「コロガル公園コモンズ」は、子供たちがつくりあげる「模擬的な社会」としての一面に着目し、従来のシリーズに共通する機能や特徴を受け継ぎつつ、「共有地(コモンズ)」として新たな可能性を開拓していくという。

コロガルガーデン 2016 撮影=山中慎太郎(Qsyum!) 写真提供=山口情報芸術センター[YCAM]

 具体的には、子供を中心とした利用者と協働し新たなルール策定を行う運営プロセスや、遊びを通じたコミュニティづくりを経ていくなかで様々なノウハウを発見していくなど、「共有知」として社会に向けて発信する場となることを目指す。

 会期中には、タイのストリートで活動する「クン・ナリンズ・エレクトリック・ピン・バンド」によるライブイベントや、ブラジルのダンス集団「グルーポ・ヂ・フーア」によるダンスバトルも実施される。いずれも無料で参加可能なので、あわせてチェックしてほしい。