世界の民族がつむぎ出した「貝細工」。その造形美と背景に迫る「国立民族学博物館コレクション 貝の道」展が葉山で開催

古来から人々は「貝」に単なる道具を超えた、特別な価値を見出してきた。そんな「貝」に施された細工を楽しむ事ができる展覧会「貝の道」が神奈川県立近代美術館 葉山で開催される。会期は6月23日から9月2日。

仮面 パプアニューギニア(セピック川流域) 国立民族学博物館蔵

 時間をかけて、世界のさまざまな民族の手によって生み出された「貝細工」。そこには、造形的な美しさだけでなく、名もなきつくり手たちの貝への思いや創意工夫の数々がある。

彫像 イベジ ナイジェリア[民族:ヨルバ] 国立民族学博物館蔵

 そんな貝細工に焦点を当てた展覧会「国立民族学博物館コレクション 貝の道」が、神奈川県立美術館 葉山で開催される。本展では、大阪・国立民族学博物館のコレクションから約160点の貝細工を紹介。とりわけ、アフリカ、アジア、オセアニアの広範囲に見られるタカラガイの貝細工に注目し、さまざまな民族による儀礼用の仮面や、社会的権威を表す衣装や装飾品などを展覧。それぞれの作品が持つ社会背景や生活文化にも触れられる構成となっている。

首飾り 台湾(蘭嶼)[民族:ヤミ] 国立民族学博物館蔵

 通常は博物資料とされる「貝細工」。その貝細工が本来持っている秘められた豊かな造形美にスポットを当て、その新たな魅力を探る展覧会だ。

編集部

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