世界中のストリート・アーティストと交流を持ち、ストリートカルチャーに精通するKenが、東京・九段下の成山画廊で3回目となる個展を開催する。
Kenは2012年の初個展で、赤く縁取ったキャンバスに「have a good time」のメッセージを描き込んだ作品を、個人に向けた招待状に見立てて複数並べ、普遍的なテーゼの存在を提示。16年の個展では「渋谷散歩録」展と題し、絶対的なエネルギーに満ち溢れた場所として”渋谷”という街をとらえ、渋谷周辺のスケッチを題材としたドローイングや版画、木彫を発表した。
本展は、渋谷を描いた大作とともに、油彩作品を中心に展示。油彩のモチーフは、ポピュラーな商品のトレードマークや旅立ちを表す帆船から、ゲーム、スリル、虚しさ、儚さといったどちらかというとマイナスのイメージをも含むトランプ、希望、健全さ、未来を感じさせる子供まで多岐にわたる。
カタルシスやルサンチマンを感じさせる内容を、軽快でポップな作品として転じ展開する。