アントワン・オルフィーは、1984年パリ生まれ。エコール・デ・ボーザールで古典主義的な作品の制作方法を学びつつ、グラフィティーライターとして国際的に活動の場を広げた。現在は、主に欧米の美術館やギャラリーで作品を発表している。
作品を素早く仕上げなくてはならないグラフィティーの特性を活かし、沸き上がってくるイメージをスピーディーにそのまま描くスタイルは、コンセプチュアルアートに対するアンチテーゼともいえる。
街なかの壁からキャンバスへと支持体を変えた彼の作品は、抽象的な表現のなかにキーワードとなる具体的なモチーフや文字、アイロニーが織り込まれており、ユーモラスな実験のようだ。