植田正治(1913〜2000)は鳥取県生まれの写真家。地元・鳥取を拠点に活動を続け、空や地平線、砂丘を背景に、人物をオブジェのように撮影した演出写真は「植田調」として世界的に評価されている。2005年から08年にかけ、ヨーロッパで大規模な回顧展が巡回し、その評価は近年さらに高まっている。
本展はアートフェア東京でのときの忘れものブースと、ときの忘れものギャラリーの2会場で続けて開催。植田の新発掘のポラロイド写真18点を初公開する。
SX-70というポラロイドカメラで撮影された本作品群は、その手法の性質上フィルムが存在しないため、複製のできない貴重な作品となっている。ギャラリーでの展示では、それらの作品群に加え、同時期に制作された大判のカラー写真をともに紹介し、約20点の作品が並ぶ。