金沢21世紀美術館はデザインギャラリーにて、2017年11月より3回にわたって展覧会シリーズ「ローカル・テキスタイル」を開催予定。本展覧会シリーズでは藩政時代から繊維業が盛んであった金沢周辺の地域の特色を踏まえ、デザインの力やイノベーションで新たな時代を切り開く地元の繊維業を紹介する。
第一弾となる本展では、金沢市、かほく市で展開する会社「カジグループ」のトラベルギア(旅行用品)ブランド「TO&FRO」を取り上げる。1934年創業の「カジグループ」はグループ内で機械設備製造、加工糸製造、織物製造など分業し、非常に細い糸にも均一なテンションをかけ織ることのできる技術を磨いてきた。その技術による薄くて軽いナイロンの生地は、世界中のアウトドアブランドやスポーツ製品にも使用されるなど、高く評価されている。
「TO&FRO」はこの生地を使ったオーガナイザーなどを扱う自社ブランドで、2014年より展開している。本展ではその製品のほか、様々な布のサンプルを展示する。
なお、本展の開催にあわせ、同館ミュージアムショップでは「旅フェア」を行い、同館のテーマカラーであるオレンジ色を使った「TO&FRO」のオーガナイザーが販売される。