INTERVIEW / OIL - 2022.1.6「日本画」と現代アートの隔たりはなぜ生まれたか。グループ展「re」 座談会左から、大庭孝文、小林真比古、古家野雄紀、菊地匠小林真比古菊地匠3階展示風景より、左から菊地匠《解剖学》(2021)、《中庭》(2021)「ストイックで骨太な作家性が好印象の菊地匠さん。美しい筆触と絵具に表現される絵画は、考え抜かれたコンセプト、計算された展示空間設計により、豊かな鑑賞体験につながっていくはずです」(小林)大庭孝文3階展示風景より、大庭孝文《正しい風景(湿原、神社、黒松)》(2021)「大庭さんは『記憶のプロセス』をテーマに制作されています。彫刻のようにも見える画面の表情は独特で、ブルーを基調とした地図にも風景にも見える穏やかな作品。読み解く私たちの視覚が揺さぶられるような感覚になることでしょう」(小林)古家野雄紀1階展示風景より、左から古家野雄紀《Kaede》(2021)、《Hikari》(2021) 「ウィンドウに展示される葛飾北斎『富嶽三十六景』をオマージュした作品、本展で初披露されるアクリル絵具を用いた少女の絵画など、デジタルネイティブ特有の視点で新たな絵画表現にチャレンジしています」(小林)ウィンドウ展示風景より、古家野雄紀《波と富士と群像図》(2021)2階展示風景より、出口雄樹「Subliminal Switch」シリーズ(2021)「強固なコンセプト設計や高い作品クオリティを武器に、グローバルに活躍する出口雄樹さん。本展では『Subliminal Switch』シリーズ14点をフラットに並べた展示構成により、サブリミナルな空間をつくりました」(小林)2階展示風景より、出口雄樹「Subliminal Switch」シリーズ(2021)3階展示風景より、菊地匠《オブジェ2》(2021)2階展示風景より2階展示風景より、鈴木康太《EMERGE》(2021)「デジタルデータの制作過程で起こる『バグ』をモチーフの一部として用いています。箔や木材、岩絵具やコラージュなどから表現される物質感を楽しめる作品です」(小林)2階展示風景より、左から鈴木康太《空間松林図_10》(2021、《空間松林図_11》(2021)1階展示風景より、左からタニグチカナコ《静》(2021)、《動》(2021) 「人間同士の関係性や感情をコンセプトに制作する作家です。独特なモチーフや古典的な素材や技法を用いた複雑なマチエールなど、一見シンプルですが見所の多い作品です。表情豊かな絵肌をぜひ直接ご覧いただききたいと思います」(小林)1階展示風景より、中原亜梨沙《Nobody knows》(2021)「中原亜梨沙さんの描く力強い女性ポートレートが大好きです。ギャラリー入口に展示されたのは、これまでの作品と最近描き始めたモノクロームの線描との中間地点となるチャレンジングな1枚。本展のために描き下ろしてくださった新作です」(小林)1階展示風景より、古家野雄紀《Yumi》(2021)3階展示風景より、大庭孝文《正しい風景(曲がった神木、剥落した絵馬、荒れた河川)》(2021)3階展示風景より、左から菊地匠《オブジェ1》(2021)、《墓碑》(2021)1階展示風景より4 / 21 記事にもどる 編集部