「日本画」と現代アートの隔たりはなぜ生まれたか。グループ展「re」 座談会




「ストイックで骨太な作家性が好印象の菊地匠さん。美しい筆触と絵具に表現される絵画は、考え抜かれたコンセプト、計算された展示空間設計により、豊かな鑑賞体験につながっていくはずです」(小林)


「大庭さんは『記憶のプロセス』をテーマに制作されています。彫刻のようにも見える画面の表情は独特で、ブルーを基調とした地図にも風景にも見える穏やかな作品。読み解く私たちの視覚が揺さぶられるような感覚になることでしょう」(小林)


「ウィンドウに展示される葛飾北斎『富嶽三十六景』をオマージュした作品、本展で初披露されるアクリル絵具を用いた少女の絵画など、デジタルネイティブ特有の視点で新たな絵画表現にチャレンジしています」(小林)


「強固なコンセプト設計や高い作品クオリティを武器に、グローバルに活躍する出口雄樹さん。本展では『Subliminal Switch』シリーズ14点をフラットに並べた展示構成により、サブリミナルな空間をつくりました」(小林)




「デジタルデータの制作過程で起こる『バグ』をモチーフの一部として用いています。箔や木材、岩絵具やコラージュなどから表現される物質感を楽しめる作品です」(小林)


「人間同士の関係性や感情をコンセプトに制作する作家です。独特なモチーフや古典的な素材や技法を用いた複雑なマチエールなど、一見シンプルですが見所の多い作品です。表情豊かな絵肌をぜひ直接ご覧いただききたいと思います」(小林)

「中原亜梨沙さんの描く力強い女性ポートレートが大好きです。ギャラリー入口に展示されたのは、これまでの作品と最近描き始めたモノクロームの線描との中間地点となるチャレンジングな1枚。本展のために描き下ろしてくださった新作です」(小林)




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編集部