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2018.8.10

夏休みは美術館へ!動物たちから「びじゅチューン!」まで、注目の展覧会をピックアップ【大人も子供も楽しめる編(2)】

夏休みはアウトドアや芸術祭だけではなく、美術館へ展覧会を見に行くのも楽しみのひとつ。日本各地で開催されている展覧会のなかから、編集部が注目する展覧会を地域ごとに5つずつピックアップ!第5弾は子供も大人も一緒に楽しめる展覧会のなかでも、東京以外の展覧会に注目。

レオ・レオーニ おんがくねずみジェラルディン 1979 © 1979 by Leo Lionni/Pantheon

Works by Leo Lionni, On Loan By The Lionni Family
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貝細工に見る、人々の営み 「国立民族学博物館コレクション 貝の道」 (神奈川県立近代美術館 葉山)

仮面 パプアニューギニア(セピック川流域) 国立民族学博物館蔵

 太平洋に面した抜群のロケーションを誇る神奈川県立近代美術館 葉山では、大阪の国立民族学博物館が所蔵している様々な「貝細工」を紹介する展覧会が開催中だ。

 アフリカ、アジア、オセアニアの広範囲に見られるタカラガイの貝細工に注目し、さまざまな民族による儀礼用の仮面や、社会的権威を表す衣装や装飾品など約160点もの作例が集結している本展。貝細工の個性豊かな造形美を楽しみながら、各国の歴史に思いを馳せたい。

丨国立民族学博物館コレクション 貝の道

会期:2018年6月23日〜9月2日
会場:神奈川県立近代美術館 葉山
住所:神奈川県三浦郡葉山町一色 2208-1
電話番号:046-875-2800
開館時間:9:30~17:00 ※入館は閉館の30分前まで
休館日:月
料金:一般 1200円 / 20歳未満・学生 1050円 / 65歳以上 600円 / 高校生 100円

 

実寸台のアニマルズに会いに行く 「三沢厚彦 ANIMALS IN YOKOSUKA」 (横須賀美術館)

「三沢厚彦 ANIMALS IN YOKOSUKA」 撮影=浅田政志

 東京湾に面している神奈川県の横須賀美術館では、彫刻家・三沢厚彦の個展が開催されている。本展は三沢の代表作であり、代名詞ともいえる「アニマルズ」シリーズに焦点を当てた展覧会だ。

 三沢が2000年から取り組んでいるクスノキから彫り出した動物シリーズ「アニマルズ」は、ライオン、トラ、クマなどの大型動物からヤモリやカエルなどの小さな生き物、そしてユニコーンといった空想の動物まで、ほぼ原寸大でつくられている。その独自の動物の表現は、子供も楽しめるとともに、彫刻作品への興味を抱かせるだろう。 

丨三沢厚彦 ANIMALS IN YOKOSUKA

会期:2018年6月30日~9月2日
会場:横須賀美術館
住所:神奈川県横須賀市鴨居4-1
電話番号:046-845-1211
開館時間:10:00~18:00
料金:一般 900円 / 65歳以上・大学・高校生 700円 / 中学生以下無料

 

愛され続ける絵本画家の世界を楽しむ 「みんなのレオ・レオーニ展」 (伊丹市立美術館)

レオ・レオーニ ペツェッティーノ 1975 
©︎ 1975 by Leo Lionni, renewed 2004 by Nora Lionni and Louis Mannie Lionni/Pantheon
Works by Leo Lionni, On Loan By The Lionni Family

 小さな魚たちが活躍する『スイミー』や、愛らしいネズミの『フレデリック』などで知られる絵本作家のレオ・レオーニの原画を見られる展覧会が、兵庫県・伊丹市立美術館で開催中だ。

 本展では、戦争に翻弄され、ヨーロッパとアメリカを行き来したレオーニの波乱の生涯と重ねながら絵本原画を紹介するほか、アート・ディレクターとしての仕事や彫刻など、幅広い活動を約200点の作品で紹介。その表現の拡がりを見られる本展は、子供だけではなく大人も楽しめる内容となっている。

 なかでも注目したいのは『スイミー』の原画だ。スロヴァキア国立美術館所蔵の、幻とされた原画計5点が来日しており、原画ならではの質感を鑑賞することができる。

丨みんなのレオ・レオーニ展

会期:2018年8月11日〜9月24日
会場:伊丹市立美術館
住所:兵庫県伊丹宮ノ前2-5-20
電話番号:072-772-7447
開館時間:10:00~18:00 ※入館は閉館の30分前まで
料金:一般 800円 / 高校・大学生 450円 / 小・中学生 150円
休館日:月(祝日の場合、翌火)

 

アートセンターが公園に?全身で楽しめるメディア公園の最新版が登場 「コロガル公園コモンズ」 (山口情報芸術センター[YCAM])

「コロガル公園コモンズ」の会場の様子
写真提供=山口情報芸術センター[YCAM] 撮影=山中慎太郎(Qsyum!)

 2012年から山口情報芸術センター[YCAM]が継続的に手がけている、多種多様なメディア・テクノロジーを埋め込んだ遊び場「コロガル公園シリーズ」の最新版が公開中だ。

 会場内は不安定な床面や重力を使った「身体的な遊び」と、光、音、映像、センサーなどを用いた「メディア的な遊び」が混在するかたちで構成されている。

 アートセンターという場で、子供たちが公園という遊び場を通じて考え、創造力を育む環境として全身で楽しめる同シリーズの最新版となる「コロガル公園コモンズ」は、子供たちがつくりあげる「模擬的な社会」としての一面に着目し、従来のシリーズに共通する機能や特徴を受け継ぎつつ、「共有地(コモンズ)」として新たな可能性を開拓することを目指している。ただ遊ぶだけではなく、様々なことを学べる企画だ。

丨コロガル公園コモンズ

会期:2018年7月21日〜10月28日
会場:山口情報芸術センター[YCAM]スタジオB・2Fギャラリー
住所:山口県山口市中園町7-7
電話番号:083-901-2222
開館時間:10:00〜18:00
休館日:火、9月10日〜14日
料金:無料
定員:40名(30分ごとに入れ替え)

 

井上涼のふたつの展覧会が開催中 名画の人物やキュートな忍者たちと美術を楽しむ 「井上涼展 夏休み!オバケびじゅチュ館」 (鹿児島県霧島アートの森) 「トーハク×びじゅチューン!なりきり日本美術館」 (東京国立博物館)

井上涼 忍者とおばけ美術館 ©INOUE RYO 2018
「トーハク×びじゅチューン!なりきり日本美術館」
展示風景より「体感!ザパーンドプーン北斎」

 NHK Eテレの番組「びじゅチューン!」でおなじみの井上涼の個展が、鹿児島県の霧島アートの森で開催されている。

 忍者たちが迷い込んだ美術館はオバケの美術館だった? 忍者たちと一緒に美術館という空間に親しみを抱ける本展では、テレビで見ているときとは違う鑑賞体験をすることができるだろう。

 また、東京国立博物館では「びじゅチューン!」とのコラボレーション企画「トーハク×びじゅチューン!なりきり日本美術館」が開催中。こちらは「びじゅチューン!」で歌になった同館の所蔵作品から5点を選び、インタラクティブな仕掛けによる体験型展示が楽しめる。

丨井上涼展「夏休み!オバケびじゅチュ館」

会期:2018年7月6日~9月2日
会場:鹿児島県霧島アートの森
住所:鹿児島県姶良郡湧水町木場6340-220
電話番号:0995-74-5945
開館時間:9:00~17:00(7月20日〜8月31日の土日祝 ~19:00)※入場は閉館の30分前まで 
休館日:月(8月13日は開館)
料金:一般 800円 / 高校 600円 / 小中学生 400円

丨親と子のギャラリー トーハク×びじゅチューン!なりきり日本美術館

会期:2018年7月24日~9月9日
会場:東京国立博物館 本館特別4室・5室
住所:東京都台東区上野公園13-9
電話番号:03-5777-8600
開館時間:9:30~17:00(金土〜21:00、日〜18:00)※入館は閉館の30分前まで
休館日:月 ※8月13日は開館
料金:一般 620円 / 大学生 410円 ※高校生以下、および満18歳未満、満70歳以上は無料(要証明書)