EXHIBITIONS

横浜美術館所蔵 日本美術院の作家たち展

2022.04.23 - 06.05

横山大観 霊峰不二 1919(大正8)頃 横浜美術館蔵

 郡山市立美術館で、「横浜美術館所蔵 日本美術院の作家たち展」が開催されている。

 日本美術院は、岡倉天心によって1898(明治31)年に設立された在野の日本美術団体。東京美術学校を追われた岡倉は、新時代にふさわしい日本画を創造するという理想のもと、寺崎広業、横山大観、菱田春草ら近代日本画の旗手を育成した。

 やがて日本美術院の画家たちは、西洋の遠近法や陰影を研究し、「朦朧体(もうろうたい)」と揶揄された描法によって、日本画の革新を模索。さらに、岡倉の没後の再興日本美術院では、今村紫紅や前田青邨、速水御舟ら次世代の画家たちが、伝統と革新のせめぎあいのなかで、独自の画風を様々に展開していった。

 本展では、現在、大規模改修工事のための長期休館中の横浜美術館のコレクションから、日本美術院に所属した21作家48作品を厳選して紹介している。明治から昭和に至るまで、日本美術院が近代日本画壇にもたらした精華を堪能できる展覧会。