EXHIBITIONS

JIN ITO PHOTO EXHIBITION「57sec」

CONNECTION
2022.01.09 - 01.23

JIN ITO 57sec003 2021

JIN ITO 57sec001 2021

JIN ITO 57sec005 2021

JIN ITO 57sec013 2021

 英国メディア「shots」主催のアワードで受賞したシネマトグラファー・JIN ITOの初となる個展「57sec」が、渋⾕のCONNECTIONで開催される。

 JIN ITOは1983年名古屋⽣まれ。⼤阪芸術⼤学映像学科卒業。株式会社ピクトを経て、⽥島⼀成、辻佐織、村上ヨシタカのアシスタントを担当。2015年にカメラマンとして独⽴し、現在に至る。昨年、広告業界でもっとも優れたクリエイティブな広告作品を表彰する英国メディア「shots」主催「第1回 shots Awards Asia Pacific 2021」で「シネマトグラフィー(撮影)部⾨」⾦賞(最優秀賞)を受賞した。

 普段はムービーカメラを構えるJIN ITOが、写真カメラを構えたきっかけになったのは、2020年春のコロナ禍で2ヶ⽉間、撮影ができなくなったこと。撮影者にとって表現ができない時期を経て、何かを⽣み出す欲求が増幅していったのだと言う。レンズを向けて被写体を⾒つめたとき、被写体までは何層もの空気があり、湿度や温度、その場の匂い、感覚、など⾃然と⼈間の境⽬の空間がある。JIN ITOの作品は、視覚化できないものをカメラを使って表現している。

 本展の会場は、「現場からアップデートをする」をテーマに、第⼀線で活躍する映像クリエイターが集まり設⽴されたCONNECTION。所属アーティストでもあるJIN ITOの初個展として、「⼈間にはなく、⾃然にはある1⽇に57秒間の空⽩」をテーマにした作品を展⽰する。人間と自然の相反性を体感できるよう、会場には14メートルもの長いテーブルの上にプールをつくって本物の霧を発生させ、身体的に体感できるコンセプチュアルな展示内容となる。

「われわれが使っている暦は、
地球が太陽のまわりを回る周期を基にしている。
正確な周期は、365⽇5時間48分45秒。
この5時間48分45秒の誤差は
うるう年を設け、暦のルールで合理的に調整している。
しかし⾃然の中ではどうだろうか?
⾃然の視点に⽴つと、暦という概念はない。
1年あたり5時間48分45秒。
1⽇あたり57秒。
⼈間との時間のズレが存在していく。
つまり⾃然には1⽇に57秒間、⼈間にはない時間が確かにあり、
ここに⼈間には⾒えない空間が存在するのではないだろうか?
この作品は57秒間の観測である(JIN ITO)」。