EXHIBITIONS

HOKUTO ART PROGRAM ed.1

清春芸術村、中村キース・へリング美術館、平山郁夫シルクロード美術館、女神の森 セントラルガーデン、身曾岐神社ほか
2021.10.30 - 12.12

永山祐子 参考画像 3Dスキャンデータ:ARCHI HATCHI

HUMAN AWESOME ERROR Light into Sight (Membrane)

河瀨直美 参考画像 © Kumie inc

谷尻誠 参考画像

Photo by Kazuhiro Shiraishi ©︎Yu Nagaba

©︎ Go Hasegawa and Associates

 山梨県北杜市を舞台とした「HOKUTO ART PROGRAM ed.1」が開催される。テーマは「自然を活かした持続可能性」「アートとは何か」。清春芸術村、中村キース・へリング美術館をメイン会場として、平山郁夫シルクロード美術館や女神の森 セントラルガーデン、身曾岐神社ほか複数の会場に、建築、映画、音楽、伝統文化、パフォーミングアーツなど多様なジャンルのアーティストとクリエイターが参加する。総合ディレクターは吉井仁実。

 清春芸術村では、広大な庭園にて、住むところ働く場所を選択できるいま、世界的に注目を集める建築家が新たなカタチのテントの提案をする。出展作家は、重松象平、島田陽、谷尻誠、永山祐子、長谷川豪、藤村龍至。

 安藤忠雄が設計した「光の美術館」では田所淳、長谷川愛、藤元翔平、HUMAN AWESOME ERRORによる最新のテクノロジー・バイオ・サイエンスアートを展示。藤森照信が手がけた茶室「徹」を舞台とした茶道宗徧流不審庵11世家元・山田宗徧(やまだ・そうへん)による映像作品も紹介する

 同じく清春芸術村にある谷口吉生設計の「ルオー礼拝堂」では、東京オリンピック公式映画総監督も務め、国際的に知られる映画監督・河瀨直美が新作の撮り下ろし映像を初公開。自身のルーツである南の島に宿る「記録」と、小さな礼拝堂に刻まれた「時間」のはざまで、「一瞬」が存在する奇跡を映す。

 清春白樺美術館では特別企画展「人生で最もすばらしい癒し、それが愛なのだ」を開催し、デヴィッド・ダグラス・ダンカンがパブロ・ピカソを撮影した作品を展示。そして白樺図書館では長場雄による、デザインとアートの境界線を問うインスタレーションが展開される。

 いっぽう中村キース・ヘリング美術館では、アーティストであり計算機科学者の脇田玲と、ストリートカルチャーを切り口に様々なアートプロジェクトを行ってきたアーティストグループのSIDE COREが出展する。脇田は、性的マイノリティとして異なる時代を生きたアラン・チューリングとキース・ヘリングの時を超えた対話の場としての映像《For Alan and Keith》を制作。SIDE COREは、ストリートアートのリサーチのため、歴史的資料として収集してきたキース・ヘリングの作品から、その後の時代をつくった様々なアーティストの作品、そしてかつてのヘリングのように現代の路上で活躍する10代のアーティストたちの作品までを展示する、特別なコレクションルームをつくる。

 本イベントの会期は10月30日〜12月12日(中村キース・ヘリング美術館のみ10月16日〜)。清春芸術村、中村キース・ヘリング美術館、平山郁夫シルクロード美術館、女神の森セントラルガーデン 、身曽岐神社が会場となり、さらに会期中には、作家らを迎えたトークや音楽ライブも予定している。

 自然に恵まれた山梨県北杜市固有の景色や空気と融合し、不確実な世界に向けて新たな感動体験をつくる「HOKUTO ART PROGRAM ed.1」。ピカソから建築、映画、バイオ・アート、グラフィティアートまで、時代もジャンルも超えてアーティストたちが交差し、アートとは何かを問う。